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見方がわかると、価値を生む/コラム
 
[第11回] 100年前のカタログ 2005/02/25 by: 原田 信之

100年前にロンドンの宝石店が作ったカタログを手に入れた。装丁の美しさに当時の英国の文化の高さを感じるとともに、そこに載っているジュエリーの多くが今もジュエリーとして立派に通用することに驚いた。ジュエリーの基本スタイルはそのころ既に出来上がっていた。

注意してみると宝石の使い方には一定のきまりがある。宝石が小さくなればなるほど数多く集めて大きな輝きをつくり、一方そのままで十分に美しい大粒宝石の場合は、シンプルなデザインにすることでよりその存在感を引き立たせている。

100年後の現在はどうであろう。『幾らで売るか』ということが優先された結果、市場にはトレンドに合わせてデザインした貴金属の装身具に小さな宝石を数粒留めただけのものや、貧弱なサイズのダイヤモンドを使ったソリテールリング(立て爪リング)が市場に溢れている。流行と割り切って購入するのなら問題ないが、時代を超えて身に着けられるジュエリーとしての本来の価値はあきらめた方がよい。

100年前のカタログに掲載されていて現在も残っているスタイルのジュエリーは更にこの先の100年も十分に存在する可能性がある。ジュエリーの本質をこのカタログは教えてくれている。

 
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