宝石の装身具は、販売して終わりという訳ではなく、長く使われるため、修理・メンテナンスが発生します。修理をお受けする際には、その状態と修理の可否を把握し、理由をお客様に説明し、納得して頂く必要があります。修理品を見ると、丁寧に使われているものや、気に入っていて毎日身に着けているため、汚れや傷みの激しいものがあり、どのように使われていたのかが分かります。同時に、そのジュエリーの造りの程度も見てとれます。
造りがしっかりしていないものは、石落ち等のトラブルが発生しやすく、使っているお客様をがっかりさせることがあります。デザイン優先で本体の地金が薄すぎるために修理不可能なものもあります。また逆に、丁寧に製作されたものの中には、ハッとするほど素晴らしいつくりのものや、後々のメンテナンスまで考えられて製作されたものも見かけます。
それらを見ると、商品を造る前の段階での‘構想’の大切さを感じます。見た目の美しさだけでなく、構造、宝石の美しさと組み合わせの効果、それに適した石留め方法を熟慮し、更には、つけ心地、軽さと耐久性のバランスを考える必要があります。お客様は気に入ったものほど思い入れが強く、いつも身につけていたくなるようです。買って、使って喜んで頂ける商品づくり、サービスが重要なのです。 |