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見方がわかると、価値を生む/コラム
 
[第14回] 小粒宝石の美しさの引き出し方 2005/05/02 by: 吉田 知代

大きな宝石は美しく存在感があります。小さな宝石はどうでしょうか。小さくて物足りないと感じるかもしれません。しかし、小粒宝石はサイズや配列、組み合わせによっていろいろなデザインが生まれ、大きな宝石一つでは表現できない美しさを引き出すことができます。

ラウンドダイヤモンドを例にとると、小粒ダイヤモンドを製品にする場合、サイズ、配列、留め方は美しい輝きを引き出す大切な要素と言えます。サイズによって輝きが異なり、小さいものは輝きが減少してしまいます。なぜなら通常はフルカット(58面)ですが、直径が1.5ミリでは、1つ1つの面が小さくなり過ぎて輝きも小さく弱くなってしまうからです。そこで、1.5ミリより小さいものは、シングルカット(18面)の方が一つ一つの面が大きく、より多くの光を取り込み強い輝きを発揮します。
配列によっても違った美しさが生まれます。一列に並べることで美しい輝きの連鎖を、集合させることで一体感の輝きが出ます。
また留め方によっても、輝きの違いを楽しむこともできます。プロングセッティングでは光が十分に取り入れられ、ダイヤモンド本来の輝きだけが連なっているように見えます。チャネルセッティングは二本のラインがダイヤモンドの美しい輝きを際立てています。ループセッティングは丸く仕上げられたループがリング全体に優しさを感じさせ、1つ1つのダイヤモンドの輝きを引き立てています。パヴェセッティングは小粒ダイヤモンドを敷き詰めることにより、輝きの一体感が感じられます。取り巻きタイプのリングでも、主石を際立てる役目を果たしながら、リング全体の華やかさを演出しています。

ダイヤモンドのカットの組み合わせによって、光のハーモニーを奏でることもできます。例えば、可憐なレース模様をラウンドやプリンセスの組み合わせで、木の葉の舞う様子をマーキスで、雫が落ちていく様子をラウンドで表現することができるのです。

宝石は自然からの預かり物です。たとえ小さな一粒でも美しさと個性があります。受け継がれる宝石の装身具を作るためには、宝石からの語りかけに常に耳を傾け、その美しさを最大限に発揮させることを第一に構想することが大切です。

 
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