先日、ロンドンのクリスティーズで英国王室の故マーガレット王女が所有していたジュエリーのオークションがありました。一九二点が出品され、中には王女が結婚式の時に使用したティアラなども含まれていました。
クリスティーズのカタログに目を通すと、一点一点には写真と説明が加えられ、予想落札価格が示されています。さらにマーガレット王女が身につけて、国内外の要人と会見している写真も掲載されています。良く見ると若い時に着けていたジュエリーが二十年、三十年後の写真にも身に着けられて、永く大切に使われていたのが分かります。また王女自ら注文したジュエリーばかりでなく、受け継がれたジュエリーが多いのに気がつきます。今から二百年以上も前の指輪などは王室代々受け継がれてきた物だと思います。その様な中にメアリー王妃が孫のマーガレット王女に送られたサファイヤのブローチがありました。それには「愛するマーガレットへ 訪ねてくれた記念として」という日付入りの自筆のメモ書きがケースと共に添えられていました。さりげなくいつまでも心に残るジュエリーの贈り方の好例です。
喜んで受け継がれたジュエリーは価値の高いジュエリーです。長年の使用にも耐え、時代の流行にも左右されない、宝石の装身具の本来あるべき姿ではないかと思います。 |