この形は西洋梨を連想させることから、ペアーシェイプと呼ばれています。また「ティア・ドロップ(涙のしずく)」といわれることもあります。
現在研磨されている大粒のダイヤモンドには、ペアーシェイプが目立ちます。それはこのシェイプがラウンドより大きく見えるうえ、大粒の結晶が有効にカットできるからです。大粒のペアーシェイプは、ネックレスやティアラに、中心のダイヤモンドとして、よくセットされます。ティアラにつけられたペアーシェイプ・ダイヤモンドは、身に着けた人が動くたびに、虹の7色の分散光(ディスパージョン)が燦然と輝き、10メートル以上離れた所からもわかります。ダイヤモンドは静かに見る美しさもさることながら、動きを伴った時に見せる美しさで、人々を感動させてきたのだと思います。
クリスティーズやサザビーズのオークションでは、大粒のダイヤモンドの場合、エメラルドカット等の長方形のものや古いクッションシェイプを合わせると、約80%がファンシーシェイプで占められています。 |
なかでも10カラット、30カラットのものは、ペアーシェイプが多く出品されます。このようなオークションでは、ダイヤモンド・グレーディング・リポートが添付されていて、相場の把握の参考になりますが、同じような色、キズの等級でも、美しさに大きな差があります。そのためオークションでの購入は、専門家の意見を聞き、自分の目で確かめることが大切です。
ペアーシェイプの善し悪しは、他の形のダイヤモンドにもいえることですが、透明度の高さ、輝きと7色の分散光の調和、姿の良さ、それに動きを伴った時のきらめきです。実際、業者は手持ちの在庫やマスターストーンと比較して、美しさを確かめます。光線によって見え方が変わるので、常に比較するものを持つことが美しさの確認の決め手です。いろいろな店でいくつかを比較して、姿の良さにも十分留意し、自分が一番美しいと思うものを選ぶことがベストの選択につながります。 |