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カット: 輪郭の善し悪し
形を表わす言葉は、宝石の種類とともに、「ペアーシェイプのダイヤモンド」や、「オーバルのルビー」などというように使われます。ここではそのペアーシェイプやオーバルの、輪郭の善し悪しを取り上げます。宝石の判定には、形ということ一つを取り上げてみても、質的側面への洞察が必要です。実は宝石の形を論ずる時には、輪郭がその宝石の美しさの本質に関わるのです。また、左右の対称性も重要です。10倍でわずかにキズが見えるとか、カラーグレードがHであるなどということでは、直接美しさを測ることはできません。つまり10倍で見えるキズやHカラーにもさまざまなものがあり、それが美しさを損なうものか、そうでないかはそれぞれの場合によって異なるからです。さらに個人の好みやデザインとの調和の部分も、考慮しなければならない要素を持っています。しかし輪郭の善し悪しは、宝石の魅力の鍵を握っているといっても過言ではありません。

2個のペアーシェイプ・ダイヤモンドをご覧下さい。左は素直な梨型ですが、右は肩が張った感じです。左のペアーシェイプのように、上半分に真円がぴったりとおさまるくらいの形が良いとされています。決めつけることはできませんが、多くの人は、左のほうが美しいと判定します。

オーバルの左側は、曲線が柔らかく出て落ち着きを感じさせるものです。一方右側は、不自然な感じがします。ジュエリーにした時の見栄えを考えると、その差は明らかです。右のような形のオーバルを使わない方針のジュエラーにとってはその価値はゼロなのです。

面のとり方が正確であるか、面が平らに研磨されて、隅々までていねいに仕上げがされているかは、カットの問題です。信用のおける店は、取り扱う宝石の下限を決めて、品質の安定をはかっています。

自然の造る結晶は大きさ、色、キズ、形が千差万別なので、理想的なものを追求しすぎても弊害が起こります。極端に目減りして小さくなると、魅力のないものになってしまうことがあります。21世紀の宝石商の大切な仕事の一つは、自然の結晶をできる限り生かしたジュエリーを作ることなのかもしれません。
ペアーシェイプの輪郭の善し悪し
Weight : 3.54 ct
Size (mm): L 14.3×W 8.7×D 4.78
Gem Quality
Weight : 5.04 ct
Size (mm): L 14.7×W 10.2×D 5.84
Jewelry Quality
 
オーバルシェイプの輪郭の善し悪し
Weight : 0.38 ct
Size (mm): L 5.7×W 4.2×D 2.49
Gem Quality
Weight : 0.31 ct
Size (mm): L 5.6×W 3.9×D 2.03
Jewelry Quality
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