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2.宝石の産地
たとえば、高額で取り引きされているサファイヤの場合、産地が判らないまま鑑別され、価値が決められることはありません。カシミール産、スリランカ産、オーストラリア産の価値の差は大きいのです。これは、各々の産地の固有の美しさと伝統、そして産出量に大きな差があるためです。その原因は、結晶が成長した時の環境の違いが、微量成分(元素)の取り込みや透明度に差を生じさせ、美しさに大きな影響を与えるからです。ルビー、サファイヤ、エメラルドのジェムクオリティの場合、産地が価値の決まる要因になります。業者が取引時に原産地を確認し合うことは、商品の信頼性とエンドユーザーへの適切な商品説明という点からも、ますます重要になっています。
原石業者は、歴史的な産地はどこであったか、現在その宝石がおもにどこから産出されているか、そしてどの鉱山の鉱脈から、どんな質のものがどれくらい産出されているかを知る事が大切です。産出量の多寡が、取引価格を左右するからです。最近では、1993年に、それまで主流だったタイ国産ルビーが、急激にミャンマー・モンスー産に代わったのが大変化でした。バンコクの業者にとっても取扱産地の変更は、消費地の市場が新しいものを受け入れてくれるかどうか、心配しながらの転換でした。現在では大部分の業者がモンスー産に転換しましたが、タイ国産に固執している業者も残っています。同じルビーでも色みが異なるので両方を混ぜることはできないのです。
また、高額の還流商品でわかるように原産国の証明は、宝石の信頼性を高めます。宝石研究機関の原産地判別力向上が、世界の宝石ビジネスの課題の一つです。

ここで取り上げたほとんどの宝石はジェムクオリティでそれぞれの原産地の特徴を表わしています。
ルビー
 
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