諏訪恭一、ジュエリーを語る

11. 「roughdiamond.jpをスタート」。

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15世紀に使われていたラフダイヤモンドの指輪を、同じように作ってみたところ、心地よいせいか、外出時には欠かさずはめるようになりました。私は特段にパワーストンを信じる人間ではありませんが、正八面体のラフダイヤモンドを見たり触ったりしていると、大自然の力が宿っていると思えてくるのは不思議です。

一昨年、『ダイヤモンド 原石から装身具へ』をデビアス社のコクソン氏と発刊するにあたって、原石を買って磨いた折に、ラフダイヤモンドには非常に美しいものがあることを知ったのです。現地工場のラフダイヤモンドの担当者も、「研磨によって、美しい形や魅力的な肌合いを失うのは惜しいよね」と言っていたことが心に残っています。

本の発刊以来、知人・友人に頼まれてお世話したラフダイヤモンドは、十を下りません。そんなに欲しい人が多いならば、手に入れられる数は限られるかもしれませんが、魅力的な形と肌合いのものをインターネットで紹介してみようと思い立ち、roughdiamond.jpをスタートしました。

第2回 SUWAラフダイヤモンドジュエリーコンテストも、192点の応募をいただき、優秀賞2点、特別賞1点が発表されました。roughdiamond.jpの仕事は、二つとして同じ物はないラフダイヤモンドの中から、魅力的な素材を選んで準備することだと心得ています。その素材を、身に着けて楽しいジュエリーに仕立て上げる、ディレクターやアトリエの活躍に期待しています。

ルネッサンス

正八面体のラフダイヤモンドジュエリー

2011/8/1